現在、私たちが食べている握り寿司は、江戸時代の発明されたものだが、明治、大正、昭和と時代が流れるにつれ、どんどん進化していき、現在の寿司になったのはご存知だろうか?
では江戸時代の握り寿司はどんなものだったのか?それを食べる事ができるのが、愛知県半田市にある寿司屋・真砂本店だ。
江戸時代の寿司は、尾州早寿司(びしゅう はやずし)といって、前日までに予約が必要だ。当日行くと個室に案内された。
普段、寿司といえば回転寿司のカウンター席やテーブル席なので、個室というのも新鮮な雰囲気だ。
これが尾州早寿司が付いた尾州早寿司午前。寿司だけではなく、天ぷらや茶碗蒸しも付いている。気になるお値段は1,500円(税別)
早寿司以外にもいろんなメニューがある。普通の寿司ランチをはじめ一品料理も充実している。
そして出てきた尾州早寿司御膳。あらかじめ予約しており時間通りに来店できたので、提供時間は約10分くらいだった。
寿司の種類は左からマグロ、エビ、そしてあなごの三貫。これらは江戸時代にもあった寿司ネタだ。さて、パッと見ると普通の寿司に見えるが、実は早寿司の特徴はその大きさにある。
画像を見て頂ければわかると思うが、左が尾州早寿司(早すし)、右が現代の寿司。これを見ても大きさが3倍は違う。
さらに横から見てもこれくらい差がある。分かりやすく言うと、尾州早すしの大きさは、今でいう目はり寿司みたいな大きさだろうか。
そしてこちらはエビ。やはりこれだけの大きさの違いがある。
持ってみてもズッシリ思い。江戸時代の握りずしは店舗ではなく、屋台で販売されており、大工職人や土木工事の人夫など、仕事帰りに屋台に立ち寄り、夕食の前に2~3個積まむというスタイルだったらしい。
でも私の感想だが、江戸時代の様に体を使わなくなってカロリー消費も違う現代人が2~3個も積まむと、軽食として1食カウントできるボリュームだと思う。
尾州早寿司のもうひとつの特徴は、シャリ(ごはん)が、やや赤いという事。これは江戸時代の酢を再現したもので、当時の酢は今とは違い色が付いていたのだ。
ここまで時代考証も再現してくれた寿司御膳が1,500円とは、決して高く無いと思った。
前日までの予約で食べる事ができるので、歴史好きの方や寿司が好きな方にはオススメできる尾州早寿司だ。